かくれぬらり

2.5次元の妄想。情報やレポはありません。感想と散文です。

私が思うジャニーズグループのパフォーマンスの魅力

皆様怒濤の夏の音楽番組ラッシュを楽しんでいらっしゃいますか?

 

V6の「beautiful world」そしてKinkiの「薔薇と太陽」が素晴らしすぎて、突然ですが「ジャニーズグループのパフォーマンスの魅力」について語ってしまいます。

 

私が思う、ジャニーズグループのパフォーマンスの魅力って、

「1つの曲のパフォーマンスをみたら、まるで素晴らしい舞台やミュージカルを見たような気持ちになれるところ」

だと思っているのです。

 

元々はジャニーさんがミュージカル映画に感動して始まったと言われるジャニーズですから、ミュージカルや舞台には今でも力を入れていますし、楽曲におけるダンスや構成はどことなくミュージカル風です。

 

だからでしょうか、彼らのパフォーマンスはただ、歌って踊っているだけではなく、その楽曲に適した人格になりきって、演技しているかのように見える事があります。そして表情や、衣装や、髪型も、そしてメンバーの関係性すらその楽曲を表現する構成の1部としているような気がします。

 

 そして彼らは

「パフォーマンスによって、楽曲の持つ嘘みたいなメッセージに説得力を持たせる」

表現力がずば抜けていると思うのです。

 

 だから、ジャニーズが演技でも評価されるのはある意味当然のことだと思うのです。だって彼らはジュニアの頃から、楽曲ごとにその楽曲に適した人格に演技し、表現する訓練をしているのだから。 

 

 よくジャニーズに対して歌や踊りのレベルについて批判的な意見を見かけますが、彼らが大事にしていることは「表現力」なのではないかなと思います。もちろん、歌も踊りも上手であるに越した事は無いと思います、そのほうが曲の持つメッセージを表現できるでしょう。ただ、ジャニーズにおいては歌がうまいからといって、必ずしもグループのセンターに立てる訳ではない、重要視されているのは「表現力」だと思うのです。より楽曲のメッセージを伝える力がある人がグループの真ん中に立っている傾向があると思います。

 

 

 beautiful worldとプロジェクションマッピング

 

さて、 「君が居るこの世界がbeautiful world」という、言葉をしょった今回のV6楽曲。

字面だけ見ると少々青臭いというか、荒んだ心を持つOLに言わせていただくと、初聞ではぶっちゃけ「そんなきれいごと共感できねーよ」と思いました。はい。ごめんなさい…

 

 それが歌番組で披露された後は、荒んだOLの心も浄化され、「V6がいる世界がbeautiful world」という感想へと昇華いたしました。

 

V6の6人が歌い踊りながら、「君が居るこの世界がbeautiful world」と語りかけてきてくれると、不思議なまでの言葉の説得力があったのです。

 

そしてFNS歌謡祭におけるプロジジェクションマッピングで、この歌にハートや虹、青空と言った演出が施されました。

 

それを見たときに思ったのでです。

 

「このハートや虹や青空は、元々見えていた」と

 

 

何言っているんだ

 

 

とお思いでしょうが、プロジェクションマッピングをしなくても、虹も、青空も、彼らのダンスや、振る舞いや、歌い方で、見えるような気がしていたのです。そう思っていたのは私だけではなく、twitterでも「ファンの妄想がプロジェクションマッピングによって具現化された」という感想を見かけました。彼らがもともとパフォーマンスで表現していたものを具現化したのが、今回のプロジェクションマッピングの演出だったように思えました。

 

そして最後メンバーカラーと「beautiful world」という文字をしょってぎゅぎゅっとくっついた6人は、まさに「beautiful world」を体現していました

 

 

薔薇と太陽

 

さて、FNS歌謡祭においては、V6がさわやかに「beautiful world」を体現した後で、KInkiの「薔薇と太陽」が始まりました。

 

振り幅半端ない

 

先ほど「パフォーマンスによって、楽曲の持つ嘘みたいなメッセージに説得力を持たせる」ことが魅力の1つだと書きましたが、各グループにおいて、得意とする表現の方向性は全然違うと思います。

奇しくも少クラプレミアムで堂本剛さんが言っていました。 

 

ーー「YO!太陽の下で」の「YO!」とか思っていない。あの曲はNEWSとかに歌ってもらった方が(元気が表現できて)いい。ーー

ーー「心に夢を君には愛を」って思う事もたまにはありますよ。でも基本的に我々人に興味がないから(思わない)。歌うオファーが着た時はお断りします。ーー

 

 

なんという発言!笑

と思っていたのですが、ある意味この発言も、彼らが「楽曲の言葉」を大事にしていて、心をこめようとしているからこそと言えます。

 

そして、NEWSに「チャンカパーナって叫ぶ人生ってある?」と訪ねていた剛さんですが、その後の「薔薇と太陽」のパフォーマンスを見て思いました。いやいや貴方こそ「枯らせたくない君のその赤い薔薇」って叫ぶ人生ってある??

 

でもこの歌謡曲らしさ、歌詞に反して漂う上品さ、バンドとダンスという構成、Kinkiにしか表現できない素晴らしいパフォーマンスだと思うのです。

 

何度も「嘘みたいなメッセージに説得力を持たせる」表現力の素晴らしさについて書いていますが、例えば「首筋に光る汗は命の白のシャルドネ」という字面だけで見るとわけのわからぬ歌詞。しかし画面に流し目で首を押さえる光一さんが大写しになって剛さんの歌声が聞こえてきた途端に「おお、シャルドネ…」と納得してしまったのです。すごくないこの表現力?

 

 

 

 

そんなわけでFNSではメドレーとしてV6とKinkiが流れた訳ですが、V6は非現実的な幸せな6人組の舞台で、Kinkiは昭和の昼ドラのドロドロの舞台を見たような気持ちになれました。

 

例えばKinkiが「beautiful world」を歌っても、そんなに説得力がないと思うのです。あの2人は絶対にそんなこと思わなそう。でも、V6の6人は思ってくれそう。これは現実に思っていなくてもいいんです、「思ってくれそう」と思えるだけのイメージがちゃんと作られていることが重要なのです。

 

対してV6が「枯らせたくない君のその赤い薔薇」と歌っていたら、やはり、説得力がないと思うのです。裏でめっちゃ恥ずかしがってそう。でも、Kinkiの2人が歌うと非現実的とも言えるこの歌詞に、ちゃんと色が付く。なんなら剛君とかこれくらい情熱的な事言いそう(というイメージがある)。

 

そう思うと、パフォーマンスはもちろんだけど、各グループごとのカラーを楽しめるのもジャニーズの楽しいところだと思います。

 これからもどんどんそのグループにしかできない 表現で、楽曲を発表していってほしいものですね。