かくれぬらり

2.5次元の妄想。情報やレポはありません。感想と散文です。

「生きて」と言われる主人公

るろうに剣心 伝説の最期編感想


感想、多少ネタバレふくむかも?






原作含めてぐずぐず語ります。


改めて思ったのは、剣心って嫌な奴…という身も蓋もない感想でした。笑
それだけに、オーラスのシーンは、「らしく」て良い意味で好きでした。「何言っちゃってるんだよ!」と思いつつ、原作のイメージでもきっとこんな感じだっただろうと思うんでです。

人様のレビューであったのですが、原作における剣心の戦いは基本的に「思想」の戦いであり、剣心に負けた人は大なり小なり思想の転換が起こる構成になっているんですよね。左之助や宗次郎が顕著ですが。なのでシシオや斎藤が剣心に負けた感じがしないのは、剣で負けても思想を変えなかったからです。まぁでもそんな剣心を見ていると、多少暴力性を刺激されるというか…少々反発を覚えたりもするわけです。「そんな綺麗事言うな」とか、「もういいから刀を使ってしまえよ」とか。ついつい少しシシオ側を応援してしまう気持ちは、原作でも映画でも一緒でした。

まぁでもそんな剣心も、別に偉そうわけではなく、ただただ剣という才能が人より優れすぎているだけの、非常に危うい存在なわけなんですね。本人の思想は弱く、必要とされた人や、「助けて」と言われた人について行ってしまう。

今作では福山雅治さん、武井咲ちゃん、蒼井優ちゃんというそうそうたるメンツから「生きて」と言われる剣心さん。やっていることの危なさと、冷たさにもかかわらず、思わず生きてと言いたくなる魅力を、佐藤健君がとても上手に演じていました。



これは2014年、マイベストアイドル映画でした。2013年はなんだろう、あまちゃん?(映画じゃない)
アイドル?ってなるかもしれませんが、佐藤健君、武井咲ちゃん、蒼井優ちゃん、土屋ちゃん、神木君、福山さん、藤原竜也さんと、キャストだけ見たら皆偶像的にファンが多い人ばかり。キャラクターというよりも、非現実的なキャラクターを演じる彼等自信が輝いていた映画でした。前作でこれはただのイケメンパラダイス映画ではないはずだと言いましたが、もしかしたらものすごく時間と費用を費やした、今世紀最高のイケメンパラダイス映画なのかもしれない。



全くの個人的感想ですが、薫をみていてイライラする原作の感じが映画でもうまーく表現されていてなんだか面白かったです。多分女子はだいたい薫が嫌い、なぜでしょうね。